Wednesday, 10 June 2020

授業の流れ④





この動画はデイサービスに通って来るある生徒の授業の流れを編集したものです。
(*生徒と撮ったものではありません。)
彼女、発語はありません。
彼女に初めて会ったのは去年の今頃です。
微細運動が苦手なので、マウスに手を添えながらバルーンの問題を一緒にやった時に
ブルドッグが出って来るのに驚いた様子で私の方に振り返ったのが印象的でした。
去年は土曜日に来ることが少なくて2ケ月に1回のペースでしたが、コロナの影響で今年の
3月から1ケ月に2回指導しています。
視線を合わさない彼女、手の甲を叩いてから指文字と音声で「1...2...3...」
文字としての数字と、言葉としての数字とのマッチングが今の目標、気分が乗ってるときは、指文字で3までは表現してくれるようになりましたが、出してる指文字と画面の数字とは一致しません。
合わせるには何度も何度も繰り返しが必要、こちらがちょっとでも熱が入りすぎると厭きたと言わんばかりにパソコンの画面を叩いて意思表示。
「教師は自分の子を教えるな」、我が子を教えると感情が先に立って指導にならない、読者の中にも思い当たるふしがある方もいるのでは。
彼女の興味を引く問題をもっと作れれば、しかし思うように作れないのが現状。
救いは4月に私が指を2本出して「2...」と言うと、彼女が指を3本出して「2」と声に出したこと。
授業で発語をしたのはこの1回きり、こちらが声を出し続ければ発語が増える可能性も、それを
信じて熱くならないことを心掛けながら指導しています。